昨夜は凍えてしまうような雨が降っていたが、今日は快晴である。
3月になった。今年は例年にない寒さが続く。
朝外に出ると寒波で身体が硬くなる。歩き始めると手袋をはめた指先に痛さが出る。
寒さのせいだ。雑木林を抜けて陽のあたる場所に出る。
頬を刺すような寒気の中に朝陽がそれでも柔らかい温もりをくれる。
小路の脇を覆っている枯れ葉の中から野草の緑が見え始めた。
よく見るとタンポポの花が小さな群れをなして咲いている。
鮮やかな黄色の花がもうすぐ春だと言っている。いいものである。
本当に季節があると言う事は良いことだ。
なんとか冬の合宿をこなした。
一番の収穫は城西大学空手部の主将荒木から三浦を紹介された事である。
稽古の前か後か忘れたが、広間の中央で城西大学の空手部の連中が談笑しているところへ私が顔をだした。
とにかく極真総本部の指導体制を充実させることが私の頭に何時もあったから、機会あるごとにアチコチと目を光らしていた。
荒木から三浦を最初に紹介された時、直感的にこの男は将来本部指導員になれる風格を持っていると感じた。なんとか口説かなくてはいけないと思った。
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寒い朝はコーヒーがうまい。毎日の散歩は私の日課である。
約2マイル歩く、時間にして45分ぐらい。速く歩く時、ゆっくりの時もある。
調子がいいと軽いジョギングをする。私は裏腰に爆弾を抱えているので無理はできない。
調子に乗ってランニングすると次の日腰が悲鳴を上げる。腰が壊れたら大変である。
この歳になると毎日歩ける事に感謝である。
しかし外の気温がマイナスになると迷いが出る。今日はマイナスである。
一杯目のコーヒーを飲み終える。朝食はトーストと目玉焼き勿論自分で作る。
そいえば極真会館最高顧問の郷田師範も朝飯は彼が作ると言っていた。
何故だがカラテ家は料理がうまい。
サンフラシスコの斉藤先生も子供の弁当、朝食何でもこなすと言っていた。
たぶんうちの大幹部直井先生は新婚だからきっと奥さんに任せているかもしれない。
なんだか話が朝飯の話になって止まらなくなってしまった。また脱線である。戻す。
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ロシヤから帰ってくるとアラバマの春は終っていた。
夏を告げる様に5月の末から6月中頃まで泰山木{MAGNORIA マグノイヤ}の花が咲く。厚い大きな葉の中に白い大きな花が点在する。
静かに傍にたたずむと微かに甘い香りが身体を包む。悪くない。
ワンダフル空手14話、前回は神保町で銭湯の帰りに偶然故総裁に出会い道場に戻れと口説かれたとこまでであった。
貧乏学生時代であったが、沢山楽しい思い出はある。
そんな楽しい思い出の中に、いまも懐かしく甦るのが銭湯に行く事であった。
それも一番湯である。研究室の先輩に教わった。
「頭が痛くなったり、気持が落ちてきたら一番湯に行け」と言っていた。
「安上がりで、それでいてリッチな気分になれる。身体を洗い心も洗ってしまうんだ」勉学や法解釈においてはトロかったが、面白い先輩だった。
風呂屋は確か25円か35円だったと思う。 続きを読む
今年の夏はことのほか激しい暑さが続いた。エンドレスサマーかと思った。
知らぬうちに季節が変わった。毎日歩く小道に枯れ葉が落ちている。
朝の散歩、ひんやりした冷気が身体を包む。自然と気が入る。ステラもハナも元気がいい。健康である事に感謝する。
そこで、久しぶりにワンダフル空手14話である。
ここディ―プサウスに夏の花、百日紅の花が咲きだした。
朝から猛暑が始まる。
気合を入れないと負けてしまう。
皆も元気に稽古に指導に励んでいることと念じている。
そこで今日は、暫く振りに昔話、ムエンタイ、キックボクシング話である
私の記憶は断片的である。
それでもある程度の形として心の片隅にそれなりの確りした輪郭を見せている。
飛び飛びのその思い出を頼りに私がムエンタイと関わり合った経験を話してみたい。
何時かは話そうと思っていたことである。
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五月が終わる。
昨日と今日は日本の梅雨を思わせるような天気が続いた。
雨の中、紫陽花の青紫の花が咲いている。
紫陽花は華やかさよりも静かさを漂わしている。
アラバマはもう夏になったようである。
六月はサンフランシスコのファイターズ カップ、日本でのチャレンジ カップ、それに支部長合宿が続く。
気合を入れなくては、・・・と言う訳でワンダフル空手第12話である。
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あっと言う間に3月、寒さが残っているが夜が明け始めるころから小鳥の囀る声がうるさくなってきた。
春になると野鳥の種類も多くなるようだ。
日が頭の上に来るころになると、陽だまりの中、ステラとハナが暖をとっている。
長閑である。そろそろ旅の支度をしなくてはいけない。
春の講習会、審査会である。
気合が入る。という訳で、ワンダフル空手第11話である。
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暖かくなってきたと思ったら突然、雪が降りだした。
バーミンガハムは起伏に富んだ町である。
雪が降ると町全体が休息する。
学校もビジネスも全てオヤスミになる。
道場も勿論休みになる。
気合を入れてステラとハナを連れて散歩に出る。
寒さで顔が張ってくる。
私の気持ちを知らないで、ステラもハナも雪を見てエキサイトしている。
道程に小さなボケの花が頑張って咲いている。
白い雪と赤い花の色が冬の終わりと春の訪れを告げているように見える。
もうすぐ春の講習会、私もエキサイトしなくては、「オイショー」と言うわけで、ワンダフル空手第10話である。
2月5日、昨夜の激しい雨が今朝は細く柔らかい霧雨に変わっている。
朝のコーヒーを飲みながら日課の犬の散歩をどうしようか迷う。
ドアの外でステラとハナが私を熱い眼差しで見ている。
訴える様な、それでいて「オイ、男の子、気合を入れろ」のような目線である。
私の負けである。気合を入れて散歩に出る。
正解である。第8話の続きが頭に浮かんできた。忘れないうちに書き上げる。
先週まで続いた寒波もいくらか和らぎ、今朝は気持ちのいい陽が肌に温もりを感じさせてくれる。太陽は元気を与えてくれる。
もう、1月26日である。あっという間に時間が過ぎていく。
さてさて、ワンダフル空手第8話である。