先晩から急に秋らしくなった。
朝の散歩肌に冷気がしみる。身体も心もピリと締まる。いい感じである。
何時も言っている様に季節があることは毎日の生活に節目と言うかケジメを付けてくれる。身体も心もフレッシュな気持ちにさせてくれる。
ステラもハナも乾いた朝の冷気に気合をもらっている様である。
今日、10月4日土曜日である。
夏の朝は早く明けるが初秋の朝は明けるのがいくらか遅い。
しかし大気は新鮮である。早朝5時半ごろからベットの中で起きようかそれとももう少し寝ようか迷う。外はまだ薄暗い。
6時近く軽い気合いを入れて起きる。
裏庭に出るとステラとハナが身体を寄せてくる。
犬は条件なしに愛情を表現する。可愛いものである。
この素直な、無垢の態度、どこかの空手の先生達に見習わしたい。
「師範、僕は犬じゃありません、冗談じゃありません・・・」
「君~勿論それは分かっております。私はですね、ただ素直さという面だけの事を言ってるだけです・・・」こんな会話まで想像してしまった。
また脱線した。なんか話がオカシクなったので私の変な想像はここで止める。
先週サンフラシスコに審査と講習会のため行ってきた。
サンフランシスコ集合写真
最近自分の稽古で思うのだが、稽古の内容に新鮮味がない。
なんとなく惰性になってしまっている様な気がする。
もう一度自分のカラテを見直さなくてはいけないと思し、自分で書いた教典1~4、パーフェクト空手を読みなおそうと考えた。
若かった時に書いた本は、きっともう一度ふかく読み返してみるときっと何か今の自分にヒントを与えてくれるのでは・・・と知らず知らずのうちに期待してしまう。身についたと思っていた基本の技がいつの間にか変な、と言うか悪い癖が付いていときがある。
身についていた技も時間に流され変化することがあることは分かっていたがまさか自分の基本技は変わらないと思っていた。傲慢であった。
いつも黒帯連中に「稽古の時は素直になることが一番大切だぁ・・」と言っているのに。知らぬ間に自分自身が頭でっかちに為っていたようだ。
反省である。
講習会は自分の稽古の延長と考えている。だから気合が入る。
今回はまず先に茶帯と黒帯にトンファーの型「基本の構え」を指導する。
どんな武具も身体全体で稽古をすることが大切である。トンファーの小さな振り技も身体全体の自然なためを生かせるように稽古をする。
自然とトンファーが身体の一部のような感覚になる。
両腕にトンファーが溶け込む様な感じである。
「基本の構え」の型を区切って縦横の動きを入れて汗を流す。
皆いい感じでついて来てくれた。
その後一般の生徒も入れて技と足の運び{構えも含む}を指導する。
技と足の運び、この一体がカラテを無限に広がらせてくれる。
講習会は時間が限られている。
その時間の中でできるだけ生徒に彼等のカラテ、稽古にヒントを与えて精進してもらえるように、・・と考えて指導する。
だから自分が稽古をしていないと講習会の内容が貧弱になる。
何時も言っている様にカラテに嘘がってはいけない。
稽古に嘘があってはいけない。
これは生徒に言っているのだが本当は自分に言い聞かしている。
一つ一つの技がどんなに華麗で鋭くとも足の運びに合さなければ絵にかいた餅に過ぎない。
足の運びはその人の気合い、メンタルな面が出るときが多い。
サンフラシスコには年2回行く。初夏のファイターズ カップの大会の時はホテルに泊まるが、最近秋の審査、講習会は斉藤先生の家にお世話になっている。斉藤先生の家にはお子さんが二人、翔太6歳、今年の12月で3歳になる美佳チャンがいる。
翔太は最初にあった時からすぐ私に馴染んでくれてが、美佳はじっと私の顔を離れて見ているだけだった。
ところがやっと私がアトランタのツトム叔父さんより、優しくて温かい、いいお爺さんという事が分かったのか、今回は抱っこしても泣かなかった。
ワンダフルな斉藤家族
斉藤先生は料理がことのほか上手い。サンフラシスコは海の幸、野菜、果物とにかく食事が美味い。正直に言うと審査、講習会もさることながら斉藤家の食事に気が向いてしまう。斉藤家のボス洋子夫人は頭脳明晰の人である。下手な話はできない慎重に口に出る前によく考えて言葉を選ぶ。それでも斉藤と二人でときどき注意されることがある。我が家と同じで女性は強い。
9月27日空港に午後に着いた。斉藤先生の家族全員とサンホゼの福西先生も出迎えてくれた。ロビーで翔太と美佳が私に走って来たのには感激した。
旅の疲れを取るのに一番いいのは汗をかくことである。
斉藤と福西、3人で道場に行く、軽く汗を流す。
最初の晩は刺身の盛り合わせ、いろいろとカウンター一杯に海に幸が並ぶ。
最初はビールからはじめて喉の通りをよくし後は日本酒、菊水を飲む。
冷やで飲むとドンドン入ってしまうので熱燗にする。
明日の行事、審査と講習会の事を考えて軽く飲む。
次の日9月28日審査、講習会気合いが入り楽しかった。
斉藤家の最後の晩餐はいつもおでんである。昔からおでんが好きだった。
おでんの具の中でも、特にハンペンとスジが好きである。
講習会が終わった後、サンホゼの福西の生徒がわざわざ私のために銘酒、箕輪門を持ってきてくれた。
審査も講習会も無事終わったので箕輪門を冷やで飲む。
スウーとなめらかに入る。いい汗をかいた後は食べ物も飲み物も美味しい。
余り美味しいお酒だったので、おでんを食べるタイミングが同席していた、ボス洋子、先輩真紀子、先輩久美、先輩尊、先生福西、先生斉藤の連中に遅れてしまった。それでも何時もは私のためにハンペンを残してくれていたのだが、なんと綺麗に食べられてしまった。
おたまで、鍋の中をかきまわす。小指の先の大きさのハンペンが見つかった。
無常である。
・・・何か話がカラテの先生が言うべき事ではないような,内容になって来たのでここで話を止める。
でも最後に一言、食欲は人間の本能である。
ハンペンは食べられて仕舞ったが楽しかった。
バカバカ、ガツガツ食べた、サンフランシスコ、サンホゼの連中忘れるな、いずれ又再会する時がある、俺は忘れない。オス
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今回も楽しいエッセイありがとうございます。斉藤先生、福西先生、いい家庭つくっていますね。押忍
from sensei F(2014/10/13)はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいています。
from sumchong1004(2014/10/15)泰彦最高師範のお茶目な顔が素敵です。
脱線話も笑いました。
最高師範。次回お見えになる時は、最高師範のハンペンが食いしん坊先生、先輩に取られる前に、私が呑み対決でノックダウンしますので、ご心配なく。押忍!!
from senpai Ane-chan(2015/01/15)