入門案内 誰でも楽しく空手の稽古ができます

国際大山空手道連盟 WORLD OYAMA KARATE ORGANIZATION

第20話 極真総本部指導員裏話その二

九月になった。いつもの散歩道こころなしか枯れ葉が多くなってきた。
虫の音も、小鳥の囀りも季節が変わろうとしていると、鳴いているようだ。
雑木林に入ると蝉しぐれが身体を覆う。
鳴き声に去りゆく夏を惜しんでいる響きがある。
それでも残暑はまだまだ続く。
青空の色が濃く、深くなってきても、暑さは執拗に10月の初旬まで残る。
気は抜けない。

 

そこで前回に続いて極真総本部指導員裏話その二である。
東谷が内弟子になった頃、海外からも内弟子希望者がポツポツ現れた。
同じように日本の国内からも内弟子希望者が出てきた。
私も面接を何人か担当した。
殆ど父親同伴であったが、時として本人が一人で面接に来たこともある。
館長{故総裁}が面接する場にも何回か呼ばれたことがある。
殆どの内弟子希望者が、姿勢を正して座り眼を爛々と輝かし、はきはきとこちらの簡単な質問に答えていた。
2~3記憶に残っている彼等の言葉がある。
なぜ思いだしたかと言うと彼等の台詞がとても印象に残った・・・というより格好良過ぎたからであるかも知れない。
続きを読む

コメント (6) | 2014/09/17

トマトの思い出

私の住むホームウッドの街は、初夏から夏になると雨上がりの夕方から夜に、ときどき庭にホタルが飛び交う。
むかし夏に郷田師範とその支部長が4~5人で遊びにきた。
歓迎の気持で、ある晩ポーチでステーキを焼いた。
ビールを飲みながら歓談していると庭にホタルが飛び交った。
たしか東十条の河辺が「オッ、アレ、ホタルが飛んでると・・」目をまん丸くして驚いていた。
この話はホタルと全く関係がないが、昨晩雨が降った。
今日{8月29日}の夕方庭にある小さな畑?をチェックしていたら側でホタルが舞った。河辺の「オッ」と言う顔が浮かんだ。
内弟子を取らなくなってから自分で小さいながら裏庭の片隅に幅の細い畑を作った。毎年惨敗であった。
ところが今年はトマトがよく採れた。高久がくれたトマトの種が良かったのかもしれない。

 

 

wondertitle

 

 

続きを読む

コメント (4) | 2014/09/03

第19話 極真総本部指導員裏話その一

夏の空は猛々しい。入道雲がむくむくと青空を浸食していく。
ぎらぎらと容赦なく陽の光が辺りを白光のせかいに塗りかえるようだ。
天も地も燃えているようだ。
気合がないと暑さに負けてしまう。

 

そこでワンダフル空手19話である。
今回は極真総本部指導員裏話である。指導体制も充実して毎日が順調である。ときとして全てが順調であると、生活のテンポに余裕が出る。
余裕が出ると珍事が起きる。
今日は極真総本部指導員裏話を挙げてみる。

 

裏話の最初は昼寝である。
極真会館の4階は故総裁の住まいであった。
3階には会議室と館長室があった。道着をストックする細い部屋もついていた。
2階が本部道場であった。
1階にも道場があったが、ちょっと変わった道場であった。
写真撮影のためのスタジオに使えるようにアレンジしてあった。
壁と床板が白いペンキで塗られていた。
1階の入り口のすぐ横が指導員室でその隣が事務所、ロビーには壁いっぱいにガラスで作られた展示ケースがあり、中に歴史を語るトロフィー、写真いろいろと展示されていた。
指導員室にはインターホーンがあり館長室から呼び出しがあると階段を走って館長室まで上がる。一気にあがる。歩いて上がることはない。
続きを読む

コメント (6) | 2014/08/29

第18話 サマーキャンプ 夏の合宿

日本から帰ってくるとアラバマは夏になっていた。
今回の支部長合宿みんな頑張った。でも初日の稽古、凄かった。
ここはサウナかと思ってしまった。
我慢の男、野武士の鈴木師範がとうとう、
「オイ、直井。換気扇回っているのか?エアコン入れたら良いんじゃないか?」
ホントあの言葉で救われたようだ。「直井先生ちょっと渋過ぎないか?」

 

 

wondertitle

 

 

続きを読む

コメント (4) | 2014/07/30

STEREO TYPE (先入観その2)

アラバマの春も初夏も短い。変わりに夏が長い。4月の中旬から初夏になる。
5月の末はもう夏の様な気がする。それでも時として早朝と夕方、冷気が身体を包む素晴らしい日がある。
何時も歩く雑木林に咲いていた野生の藤の花も散って、今は初夏を告げるMAGNOLIA{マグノイヤ、泰山木}が大きな白い花を咲かしている。
甘い香りいい。

 

映画は全て撮影は終ったのであるが、音、カラーを、調整と言うか劇場用にまたTVにのせる基準に直す作業に入っている。
これがまた素人の想像を超える作業である。
ドアの開け閉め、人の足音、走る音、車の走る音、専門用語では、FOLEYと言う。
また映画全体のカラーも、映画館に上映、ちょっとオーバーに言えば、カンヌ映画祭等応募するためにはそれなりの基準がないと駄目だそうである。
何時間も画面を見ながら色々とコンピューターを専門の技術者が操作する訳である。
監督の私も一緒に座って意見を言うのである。真剣である。遊んでないのである。
神経が擦り切れてしまう。
2~3時間休みなく続けて、一つ一つの場面を見てると頭が痛くなってる。
まさに「オス」の世界である。
土日頑張って約70~80パーセント終わった。

 

今日は休養である。朝のコーヒ―を飲んで、のんびりと散歩に出る。
早朝の冷気が身体を包む。溢れる様な緑の世界、命があることに感謝である。
できるだけ何にも考えないようにと思ったのだが、頭の中が自然に動き出す。
映画、「TAKE A CHANCE」のもとのストーリー「内弟子INアメリカ」の本が、どう言ういきさつで書き始めたのか思い出した。
続きを読む

コメント (2) | 2014/06/04

第17話 一騎当千のカラテ家

昨夜は凍えてしまうような雨が降っていたが、今日は快晴である。
3月になった。今年は例年にない寒さが続く。
朝外に出ると寒波で身体が硬くなる。歩き始めると手袋をはめた指先に痛さが出る。
寒さのせいだ。雑木林を抜けて陽のあたる場所に出る。
頬を刺すような寒気の中に朝陽がそれでも柔らかい温もりをくれる。
小路の脇を覆っている枯れ葉の中から野草の緑が見え始めた。
よく見るとタンポポの花が小さな群れをなして咲いている。
鮮やかな黄色の花がもうすぐ春だと言っている。いいものである。
本当に季節があると言う事は良いことだ。

 

なんとか冬の合宿をこなした。
一番の収穫は城西大学空手部の主将荒木から三浦を紹介された事である。
稽古の前か後か忘れたが、広間の中央で城西大学の空手部の連中が談笑しているところへ私が顔をだした。
とにかく極真総本部の指導体制を充実させることが私の頭に何時もあったから、機会あるごとにアチコチと目を光らしていた。
荒木から三浦を最初に紹介された時、直感的にこの男は将来本部指導員になれる風格を持っていると感じた。なんとか口説かなくてはいけないと思った。
続きを読む

コメント (2) | 2014/05/23

カラテ家と詩(Poem)

前にも書いたがアラバマに雪が降るのは10年に1度あるかないかである。
雪が降ると交通機関が麻痺したり、いろいろと日常生活に不便が生じる。
それでも久し振りに見る雪景色はそれなりに情緒を感じ、気持もなぜか浮き立つ。
しかし2度も降り、繰り返し生活の歯車が止まってしまうと情緒も消えうんざり、いい加減してくれ,となる。2月12日水曜日の話である。

 

バーミンガハムから車で約4時間のところモービルと言うところに行ってきた。
映画のエディティングの為である。水曜の午後2時から夜の7時まで休みなく頑張った。
オープニングのカット、良くなっていると感じた。
終わった後のビールの味は最高であった。
一気に3本立て続けに飲んでしまった。
プロダクションのオーナーでありカメラやエディティングを扱っているトムに、映画音楽の事で食事をしながら話す。
この映画の為に私が書いた詩を見せる。
続きを読む

コメント (4) | 2014/02/26

雪の思い出

DEEP SOUTHに雪が降る

 

1月28日火曜日、今朝の天気予報では「チラチラと粉雪が舞う程度で積もる気配はありません」と言っていた。
昨日からアメリカ全土を大寒波が覆っていた。
今朝の散歩も気合が必要であった。何とか根性を出し完全装備で家を出る。
サラサラと粉雪が舞う。
すれ違う人もなく何時もの雑木林は鳥の鳴く声もなく、森閑としている。
表の道を時々車が行きかう音だけが聞える。
10分ぐらい過ぎるとステラとハナの身体が雪で白くなる。
ふっと、もしかしてこの雪積もるのではないか・・・・
早く帰らないと車が動かなくなるのではないかと懸念が起きる。
それでも予定のコースの半分まで来たので、最後まで歩く事にする。
ここアラバマ、バーミンガハムに雪が降るのは10年に一度ぐらいかもしれない。
続きを読む

コメント (1) | 2014/02/11

第16話 OH WINTER CAMP 三峰神社

寒い朝はコーヒーがうまい。毎日の散歩は私の日課である。
約2マイル歩く、時間にして45分ぐらい。速く歩く時、ゆっくりの時もある。
調子がいいと軽いジョギングをする。私は裏腰に爆弾を抱えているので無理はできない。
調子に乗ってランニングすると次の日腰が悲鳴を上げる。腰が壊れたら大変である。
この歳になると毎日歩ける事に感謝である。

 

しかし外の気温がマイナスになると迷いが出る。今日はマイナスである。
一杯目のコーヒーを飲み終える。朝食はトーストと目玉焼き勿論自分で作る。
そいえば極真会館最高顧問の郷田師範も朝飯は彼が作ると言っていた。
何故だがカラテ家は料理がうまい。
サンフラシスコの斉藤先生も子供の弁当、朝食何でもこなすと言っていた。
たぶんうちの大幹部直井先生は新婚だからきっと奥さんに任せているかもしれない。
なんだか話が朝飯の話になって止まらなくなってしまった。また脱線である。戻す。
続きを読む

コメント (6) | 2014/02/05

HAPPY NEW YEAR 2014年

昨年の11月全日本から帰って来てすぐに、映画最後の撮り直しの準備にかかる。
先ず今までのエディティング{編集}を何回も見る。
どんな場面が足りないか、必要なシナリオを書きたす。
それからプロデューサーと予算の話である。
宝くじはまだ誰も当らない。頭が痛くなる。
しかし、ここまできた以上何とか終わらせないと気合いを入れる。
出演料を値切って、値切って、主役のマッケンと準主役のオオダテを呼ぶ。
何とサンフラシスコからタケシ役の先生斉藤も駆けつけてくれた。
アトランタのツトム師範も元気な顔で駆けつけてくれた。
それも日本酒、生ワカメ、キムチ、納豆、持参である。感謝、感激である。
ツトム君の出番は余り重要な役ではなくその他大勢の役である。
それでも必要な役である。
その他大勢の役は台詞がないのだが、お酒とキムチに誘われて思わず台詞を考えた。
続きを読む

コメント (4) | 2014/01/14

(c) WORLD OYAMA KARATE ORGANIZATION. All Rights Reserved.